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2017年1月12日 (木)

飛行機からのチェックイン2

その1では、flightradar24を使って空爆のルートを確認する方法について述べました。このflightradar24を使って何日分かの飛行ルートを見れば、大体の特徴がつかめますが、その2ではなぜそのルートになるのかについて見ていきます。

AIS JAPAN
AIS JAPANは、国土交通省が提供している航空路誌の電子化されたものです。アクセスすると下の画面が出てきます。業務で使うことしか想定していない(本来一般人の閲覧は考えない)ので英語版が主になります。簡単な操作法はこちらのサイトで紹介されているのでご参照ください。まず、使用者情報を登録してIDを入手してください。
Aisj_2
AIS JAPANにログインすると、下の画面が出てきます。私も本業ではないので全部はわからないのですが、AIPをクリックして先に進みます。
Aisstart
 
このように、何日分かの航空路誌が出てきます。航空路誌は日々改定されているので、過去、現在、未来に有効となるものをまとめて閲覧できるようにしているためですが、業務上使うのでなければどれを参考にしても構いません。また日々改定されていると言っても、小変更(とはいっても現業の方には重要なのですが)が主になります。現在有効な航空路誌は●じるしで表されています。
Pubdate_2
AIP
航空路誌を開くと、左にメニューが出てきます。JPをクリックすると日本語版メニューが出てきます。日本語版で説明します。
Menu
 
エンルートチャート
まず。ENR6のエンルートチャートを見てみます。しかし、表示されるものには
Figure-1 ENROUTE CHART - ICAO ENRC 1
などと表示されるだけで、リンクなどはありません。これは日本語版のpdfには細部までのリンクが表示されていないためです。ENの英語版に切り替えて、再度
ENR6:EN-ROUTE CHARTをクリックします。そうすると、3つのpdfへのリンクが表示されます。どれでも良いので開いてみます。
Enroute
チャートは非常に大きいので、津軽海峡の部分のみ載せてあります。なんとなくお分かりになられると思いますが、コントロール管制下の、所謂空の高速道路を表した図です。
水色と茶色のルートがありますが、概ね水色のルート(RNAVルート)が使われています。RNAV管制のほうが高度な管制が行えるので、日本の空のような定期航空便がひっきりなしに飛び交う環境ではレガシーなルートは余り使われなくなっています。かつては飛行機の現在位置はレーダーからの距離と方位で算出していましたが、誤差が大きく間隔が詰められませんでした(どこを飛んでいるかが精密に求められないので、安全が保証できない)。現在ではジャイロとGPS、無線などを総合的に用いて現在位置を決めています。鉄道で言うところの、ATSとATC、デジタルATCのような発展と同じような(仕組みなどは違いますが)ものです。
また、赤色や緑色で区切られたところなど、様々な地域が設定されていますが、これは飛行に制限が与えられる地域を表しています。上の図でも、赤色の区域が設定されており、北海道に行けないのではないかと思いますが、高度によって制限状況も変わります。この制限空域も常に設定されているとは限らず、高度によって制限状況も変わります。例えばこの赤色の帯状の空域は、自衛隊などの訓練用の空域で、フライトレベル170~200(≒高度17,000~20,000フィート)が規制範囲なので、それより高いところを飛べば規制が適用されません。また。制限空域も常に設定されているとは限りません。
では、このエンルートチャートをみれば空港間の飛行ルートが正確に求められるかというと、単純には行かないのです。前述のとおり、飛行ルートはパイロットの正当な要求があれば可能な限りそれに従うべきものであり、例えば乱気流などの悪天候を避けたり、ショートカットして空港の時間を短縮したり(それによって、燃料を節約したり)できますし、目的地の空港が混雑してきたときにはわざと遠回りをして時間を稼ぐなどです。火山の噴煙を避けたりすることもあります。そのため、標準ルートというものは、定めてはいないようです。ただ、エンルートチャートは空の高速道路に相当する部分なので、9割以上決まったルートを飛びます。これはflightradar24で実際の飛行経路と航空路図を比較することでわかります。

実際の経路とエンルートチャートの比較
では、日本航空525便(羽田17:15~新千歳19:10)の飛行ルートを見ていくことにしましょう。
まず、fightradar24のサイトを開きます。JL525便を探すために、新千歳空港のピンをクリックします。羽田でもかまわないですが、便数が膨大です。クリックすると新千歳空港を発着する航空機が一覧表示されますので、Load earlier(later) flightをクリックしてJL525便を探します。
Radar4
d「JL525」をクリックすると、無料利用者でも過去2週間の航空機の履歴を見ることができます。運用されている航空機によっては位置を特定することができないこともありますが、「Status」の欄に航空機のマークが出ている日の便をどれかクリックします。
Radar5
クリックすると、上のように「その日の」飛行ルートが表示されます。
別の日の飛行ルートを選択したり、別の時間帯の羽田~新千歳便のデータも見てみましょう。そうすると、離陸や着陸直後は千差万別なルートを取りますが、巡航高度になってから飛ぶところはいつも決まったところを飛びます。離着陸時は使用する滑走路の種類や混み具合によって飛行ルートは変化すると述べましたが、高度が上がりエンルート管制に入る頃にはほぼ決まったところを飛のがほとんどです。
それでは実際の飛行ルートをAIS JAPANのエンルートpdfと比べていくと、どの飛行ルートを使っているかを割り出すことができます。
SYE-JYOSO-NIKKO-YAITA-SHOEN-RINOA-SHIRO-YTE-HANKA-PEONY-SAMBO-JYONA-CAPLY-IBURI-NAVERを通る、Y11を用いていると推定できます。なお、このポイント名を見て分かるように、日光とか矢板などの地名に基づき決めてあるところもあれば、SAMBOやNAVERのように語呂が他のポイントとかぶらないように(管制を聞き間違えたら大変です)決めている場合もあります。また、NIKKOポイントは実際には雀宮の付近になりますし、YTE(山形)も、山形空港の位置ですから神町駅付近となります。
エンルート図から実際の鉄道を推測することや、AIPのENR3に所収の経度緯度データから位置を割り出すのは大変ですから、例えばopennavから位置を割り出したりするのが良いでしょう。
では、離着陸する経路はと言いますと、混雑状況によって変化するのでエンルート図ほどではありませんが、一定の予想はできます。次回は入出域管制について見ていきます。

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